国土交通省が選定する「防災道の駅」などから、防災倉庫、非常用電源、災害トイレ、ヘリポート、広域応援部隊の進出拠点など、確認できた機能を比較。全国の道の駅から、防災拠点として注目したい5駅を紹介します。
この記事で分かること
- 選定基準
- 比較早見表
- 道の駅 防災拠点ランキング
- 目的別の選び方
最終確認日:
道の駅の防災拠点機能を重視するなら、国土交通省が選定する「防災道の駅」を起点に比較するのがおすすめです。防災道の駅は、都道府県の地域防災計画などで広域的な防災拠点に位置づけられ、災害時の救援部隊、物資輸送、避難などを支える道の駅です。2025年5月の追加選定後、全国で79駅となっています。(mlit.go.jp)
この記事では、公式情報で防災倉庫、非常用電源、災害トイレ、避難施設、ヘリコプター臨時離着陸場などの機能を確認できた駅を対象に、当編集部の基準で5駅を比較します。順位は国土交通省の公式ランキングではなく、防災機能の具体性と確認できる情報量をもとにした独自評価です。
選定基準

選定では、国土交通省の「防災道の駅」選定状況を土台に、自治体や施設公式ページで確認できる防災機能を比較しました。特に、広域応援部隊の進出拠点、救援物資輸送拠点、避難場所、防災倉庫、非常用電源、災害トイレ、貯水・給水設備、ヘリポートなどを重視しています。
- 公的な位置づけ:防災道の駅、広域防災拠点、避難施設などの指定・選定を確認できるか
- 設備の具体性:備蓄倉庫、非常用電源、防災トイレ、貯水槽、井戸、ヘリポートなどが公表されているか
- 災害時の役割:避難、物資輸送、受援部隊や応援部隊の活動拠点としての役割が明確か
- 平時の使いやすさ:営業時間、トイレ、食事、直売所、子ども設備などを確認できるか
「防災道の駅」に選定されていることは、災害時に一般利用者が必ず避難できることを意味しません。発災時は自治体や道路管理者の指示に従い、営業・駐車場利用・施設開放の状況を確認してください。
比較早見表
| 順位 | 道の駅 | 確認できた主な防災機能 | 平時の特徴 |
|---|---|---|---|
| 1位 | パレットピアおおの | 防災倉庫、防災トイレ、防災井戸、貯水槽、ヘリポート、部隊活動拠点 | 直売所、飲食、子育て支援、24時間トイレ |
| 2位 | うきは | 防災設備、災害トイレ、備蓄設備、避難施設 | 果物・農産物の直売、観光情報 |
| 3位 | 西条のん太の酒蔵 | 広域防災拠点、避難者支援、救援部隊集結拠点 | 直売所、フードコート、屋内遊戯場 |
| 4位 | 朝霧高原 | 広域応援部隊の進出拠点、物資輸送拠点、防災コンテナ型トイレ | 富士山周辺の直売、食事、EV充電 |
| 5位 | 越前おおの 荒島の郷 | 一時避難、受援・応援部隊の活動拠点、非常用電源、備蓄倉庫 | マルシェ、飲食、24時間トイレ、ベビーケアルーム |
道の駅 防災拠点ランキング
1位:パレットピアおおの(岐阜県)
防災機能の具体性を最も評価したのが、岐阜県大野町のパレットピアおおのです。自治体の説明では、大規模災害時に県の広域防災拠点として警察・消防・自衛隊などが活用するほか、町民の緊急避難場所として機能します。(town-ono.jp)
国土交通省の資料には、防災倉庫、防災トイレ、貯水槽、防災井戸、ヘリコプター臨時離着陸場、消防・警察・自衛隊の活動拠点スペースなどが示されています。単に駐車場が広いだけでなく、支援部隊の受け入れから避難・給水まで複数の機能を確認できる点が強みです。(mlit.go.jp)
平時は直売所、ベーカリー、レストラン、子育て支援施設を利用できます。東海環状自動車道の大野神戸ICから車で約1分というアクセスも、災害時の車両展開と通常のドライブ利用の両面で分かりやすいポイントです。施設の通常営業は9:00〜18:00ですが、災害時は運用が変わる可能性があります。
2位:うきは(福岡県)
道の駅うきはは、福岡県内で唯一の「防災道の駅」に選定された施設です。公式ページでは、建物の耐震化や無停電化、通信・水の確保、一定規模の駐車場、業務継続計画などが選定要件として紹介され、防災設備、災害トイレ、備蓄設備も確認できます。(michinoeki-ukiha.com)
うきは市の施設情報では、道の駅うきはは避難施設として掲載され、避難場所指定も「あり」とされています。普通車148台、大型車8台の駐車場、トイレ、授乳室、AEDも確認できるため、災害時の機能と利用者向け設備のバランスを重視する人に向いています。(city.ukiha.fukuoka.jp)
平時は梨、桃、ぶどう、とうもろこしなど、うきは市らしい季節の農産物や果物を探せます。防災目的だけで訪れるのではなく、直売所や観光の立ち寄り先として利用しながら、地域の防災拠点を知っておきたい人に適した駅です。
3位:西条のん太の酒蔵(広島県)
西条のん太の酒蔵は、国道2号西条バイパス沿いに位置する比較的新しい道の駅です。東広島市の条例では、災害による被災者や災害の影響で避難した人への支援が、施設で行う事業の一つとして明記されています。(city.higashihiroshima.lg.jp)
また、東広島市の観光情報では、中国エリア唯一の防災道の駅として防災拠点機能を担うと案内されています。国土交通省の広域道路交通計画では、警察や自衛隊の救援部隊集結拠点として、県中央部地域の災害への対応が想定されています。広域道路に近い立地と救援部隊の集結機能を評価しました。(higashihiroshima-kanko.jp)
直売所には東広島産の農林水産物や加工品、日本酒などが集まり、フードコート、屋内遊戯場、ドッグラン、屋外トイレ、コインシャワーなども備えています。通常営業時間は9:00〜20:30と長めですが、駐車台数は公式ページで確認できないため、混雑期や大型車利用では事前確認が必要です。
4位:朝霧高原(静岡県)
朝霧高原は、南海トラフ巨大地震発生時の広域応援部隊の進出拠点、広域物資輸送拠点の代替施設として位置づけられている防災道の駅です。公式ページでは、防災用コンテナ型トイレの設置も案内されており、上下水道に接続しない状態でも水洗トイレを利用できる仕組みが紹介されています。(asagiri-kogen.com)
さらに、駐車場は国土交通省の「防災拠点自動車駐車場」に指定され、緊急時には一般利用を制限または停止する場合があると案内されています。これは一般ドライバーにとって注意点である一方、駐車場を災害応急対策の拠点として明確に運用する施設であることを示します。
平時は富士山周辺の農産物、乳製品、加工品などを扱う売店や食堂を利用できます。EV急速充電器も整備されていますが、観光シーズンや悪天候時は混雑・営業時間変更が考えられるため、出発前に公式のお知らせを確認しましょう。
5位:越前おおの 荒島の郷(福井県)
越前おおの 荒島の郷は、近隣災害時の一時避難場所と、長期的な広域災害時の受援部隊・応援部隊の活動拠点を想定した道の駅です。大野市の施設管理・運営計画では、地域住民や中部縦貫自動車道利用者の安全確保、県と協力した活動拠点としての役割が示されています。(city.ono.fukui.jp)
国土交通省の資料では、非常用電源、備蓄倉庫、駐車場スペースなどを活用し、南海トラフ巨大地震時に近畿圏や中部圏、首都圏の後方支援機能を担う施設として紹介されています。福井県の防災機能一覧でも、可能駐車台数206台が掲載されています。(mlit.go.jp)
平時は荒島マルシェ、フードコート、カフェ、ベビーケアルーム、24時間トイレなどを利用できます。国道158号や中部縦貫自動車道を使うドライブでは立ち寄りやすい一方、冬季は営業時間が変わるため、積雪期は道路情報とあわせて確認してください。

目的別の選び方
防災設備の種類を重視するなら
防災倉庫、防災井戸、貯水槽、災害トイレ、ヘリポートまで確認したい人は、パレットピアおおのが候補です。公開資料に設備の種類が具体的に示されているため、単なる「防災拠点」という名称だけでなく、どのような支援を想定しているかを把握できます。
避難施設としての位置づけを重視するなら
自治体の施設情報で避難施設・避難場所指定を確認できる駅を選ぶなら、道の駅うきはが分かりやすい選択です。ただし、指定があることと、災害発生時に必ず開設されることは別なので、実際の避難は自治体の防災情報に従ってください。
広域支援車両の拠点機能を重視するなら
警察・消防・自衛隊などの集結や、広域応援部隊の進出拠点としての役割を重視する場合は、パレットピアおおの、朝霧高原、西条のん太の酒蔵が比較しやすい駅です。いずれも一般利用者向けの駐車場としてではなく、緊急時の支援活動に使われる可能性があります。
訪問前の注意
- 防災道の駅は、災害時に通常営業する施設とは限りません。営業停止、駐車場閉鎖、一般利用制限が行われる場合があります。
- 「防災道の駅」と「指定避難所・指定緊急避難場所」は制度上の意味が異なります。避難先を探す場合は、自治体の最新の防災マップや避難情報を確認してください。
- 営業時間、休館日、駐車場台数、トイレや充電設備の利用状況は変更されることがあります。特に冬季、繁忙期、災害発生後は公式ページの最新情報を確認しましょう。
- 車中泊や長時間駐車の可否は、各施設の利用ルールに従ってください。防災拠点自動車駐車場に指定されている場合、緊急時は一般利用が制限されることがあります。
この記事は、公開されている国土交通省・自治体・施設公式情報をもとに、防災機能を比較したものです。災害時の避難行動では、道の駅だけに頼らず、自治体の避難情報、道路規制、気象情報を優先してください。
まとめ
道の駅の防災拠点機能を比較するなら、国土交通省の「防災道の駅」選定だけでなく、自治体や施設が公表する具体的な設備・役割まで確認することが大切です。今回の独自ランキングでは、複数の防災設備と広域支援機能を確認できたパレットピアおおのを1位としました。
一方で、避難施設としての分かりやすさならうきは、救援部隊の集結拠点なら西条のん太の酒蔵、災害トイレや南海トラフ時の広域支援なら朝霧高原、後方支援や一時避難なら越前おおの 荒島の郷が候補です。目的と地域に合う駅を選び、平時のドライブで場所と周辺道路を把握しておくと、いざというときの判断材料になります。
